京都の中心部から車で山道をさらに1時間30分かけてようやくたどり着いた「美山荘」で夢にまでみた食事です!
この高級料理旅館の美山荘に関しては今さら私がどうこう述べるまでもなくあまりにも有名なのですが、興味がある方はこちらをご覧ください(^^
さて、驚くほど美しくて上品な若女将に迎えられ、歴史を感じる広々とした清潔感溢れる部屋に通されてまずは「あけび茶」で一服です。
部屋には座布団が人数分敷かれているだけでテーブルはありません。
そこへ運ばれてきたまず初めのお膳がこちら。
「銀杏の朴葉焼き」と「かぶら漬け」です。
こちらが今回食事をいただいたお部屋です。
母屋の一番奥の特等席!
窓からは素晴らしい庭の風景も楽しめます。
乾燥させた朴の木の葉の上に見たことも無いほど大きな銀杏が濃厚な味噌と絡まって、炭火でじっくりと焼かれています。
辺り一面に素晴らしく香ばしい香りが立ち込め、この香りだけで白いご飯が食べられそう(^^
ホコホコでプリッとした銀杏の僅かな苦味と甘辛い濃厚な味噌が本当に良く合います!
これは間違いなく白いご飯、ビール、日本酒すべてにマッチする最高のアテです。
朴葉に焦げ付いた味噌までしっかりと手作りの「栗の木のお箸」ですくっていただきました。
濃厚な味の朴葉焼きとは対照的なとてもさっぱりとしたかぶら漬け。
強弱のバランスが見事に計算された最初のお膳でもう感動しまくりでしたが、この後さらに尽きることの無い感動が続くのです(^^
「イワナのお刺身」です。
滅多に食べることの無いイワナは味は淡白ですが、跳ね返されるようなプリプリの食感がたまりません!
岩についているコケのようなもの(何だったか忘れました・・)の寒天寄せが添えられていて、こちらは抜群の風味が楽しめました。
「南京餅の味噌汁」です。
さすが京都と叫びたくなるほどの上品で奥の深いお出汁に甘くて濃厚な白味噌はたまりません!
甘い南京餅にはからしが乗ってあり、甘いお出汁と甘いお餅をキュッと引き締めてくれました。本当に素晴らしいお碗料理でした!
もう飲まないわけにはいきません(^^
運転をしてくださったmaaさんにはとても悪いとは思いつつ、絶品の「弥栄鶴」をまるで女優さんのような美しさの若女将さんから注いでいただいてたっぷりといただきました(^^
お昼からこんな贅沢をしてもいいのだろうか?
若干の罪悪感に苛まれながら・・・
「くるみ豆腐」です。
胡麻豆腐のようなねっとりとした食感に素晴らしく香ばしい胡桃の香りが広る逸品です。
ねっとりとはしているのですが、まったくしつこくなくとてもさっぱりとした後口に感激!
「八寸」です。
「地鶏の黄身の味噌漬け」、「とちもちのあられ揚げ」、「小芋の胡麻団子揚げ」、「焼き栗」、「黒豆枝豆の炙り」、「手長海老揚げ」、「鮎の風干し」という豪華な内容。
もう言うことがありません(^^
そして出ました「松茸の土瓶蒸し」です。
もちろん地の山で採れた正真正銘の国産松茸の香りは、蓋を開ける前からもれてくるほどです。
そして蓋を開けた途端に広がる素晴らしい香りによって脳内エンドルフィンがどんどん出てくるのが分かります(^^
香りだけでも素晴らしいのですが、カボスを絞っていただくスープの旨さはもう言葉にはなりません(そればっかり・・・)
「子持ち鮎の漬け焼き」です。
お腹一杯に卵を蓄えた鮎を独特の技術で焼く事によって、このようにポンとお腹から卵が飛び出すのだそうです!
甘辛いタレで焼かれてある鮎は頭から尻尾まで残さず全ていただきました。
「そばがきとほうきだけとまいたけの天ぷらのあんかけ」です。
うどん出汁に近い味のとろりとした餡が揚げたてのサクサクの食感のほうきだけ、まいたけとよく絡みます!
そばがきのてんぷらは蕎麦の風味がしっかり残されていました。
仕上げの「栗ご飯」と「漬け物盛り合わせ」です。
上品な栗ご飯にしっかり味の柴漬けが良く合いました。
デザートの「とちもち」です。
これは感動的な旨さで、ねっとり感もっちり感プリプリ感に素晴らしく上等な小豆が使われているであろう甘さ控えめの餡がもう絶妙です!
毎回必ずこれをお土産にもって帰りたいというお客さんがあとを絶たないそうですが、作るのにあまりにも手間が掛かるのでこの場で食べてもらう分しか作れないのだそうです。
それにしてもこれだけで天下に名を轟かす和菓子屋さんが開けそうです(^^
あまりに楽しくて話に夢中になっていると「奥のお部屋が開きましたから、場所を変えてコーヒーなど如何ですか」ということでコーヒーまでサービスいただきました。
こちらの部屋は掘りごたつ式のコの字型のカウンター部屋で、膝の悪いご高齢者に人気のお部屋だそうです。
こんなに素晴らしい部屋があったとは!
カウンター内では目の前で鮎の塩焼きなど、料理を作っていただけるそうです。
さらには茶菓子として「黒棒」まで出していただきました!
駄菓子屋さんで10円のものしか食べたことの無い私にとって、これは衝撃的でした!
黒糖の豊かなコクにしっとりとしたケーキのような食感。
まるで別の部類のお菓子をいただいているようでした(^^
心の底から大満足をさせて頂いた美山荘。
料理が素晴らしいのは言うまでもないのですが、私が何よりも感動したのは、若女将を始めとする仲居さん方の「おもてなしの心」です。
おそらく常連であろうと初めてであろうと、全てのお客様に対して心の底からおもてなしをされているのだと思います。
心がこもっているから嫌味なところが一切無く、本当にゆったりとくつろがせていただけるのです。
さすがに高級料理旅館は違いますね。
このまま風呂に入って泊りたかったくらいです(^^
今回またも素晴らしい京都めぐりをプロデュースしてくださったmaaさんに心から御礼申し上げます。
【美山荘】
住所 : 京都市左京区花脊原地町大悲山
電話 : 075-746-0231
営業時間 :
土曜ランチ :
日曜ランチ :
定休日 :